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山の水は飲めるのか?いざという時に備えて…

どうもライターのかっしーです。

いきなりですが、山に登った時湧き水に興味を持ちませんか?

よく登山をされる方なら判るかもしれませんが、山を登っている最中に湧き水を見かけることはよくあると思います。今回はその湧き水は飲めるのか、そしてその飲み方について解説していきます。

今回も読者様のお役にたてる記事を念頭に執筆していきます。最後もまでお読み頂ければ幸いです。

目次

山の水は飲んでも大丈夫?

「この水は山水だからおいしいよ」年配の方がこう言っていました。

また映画やドラマで山水をすくって飲んだりしていました。

こういうのをみると何だか美味しそうに見え、自分も飲んでみたくなりますよね。

ですが、ここでひとつ疑問が湧きます。

「それって本当に大丈夫なの?」

極端な結論からいいますと、何も知らないと相当危険というのが解答になります。

山水には、有害鉱物や動物の糞、寄生虫等、人間に危害を与える物質や生き物がうじゃうじゃといるからです。

とはいえここで話が終わってしまうと、なんだか悲しいですよね…

とういうわけで、なぜ飲むのは危険なのか?そして飲むためにはどうすべきなのか?を次の章からまとめてみることにします。

沢の水、地下水について

まず最初に山水の知識からです。

山の水は大きくわけて「沢の水」「地下の水」の2種類あります。

沢の水

沢の水とは地表を流れているものです。

具体的には山の上から下へと流れているものを言います。沢の水は上流から下流に向けて流れています。

上流に何があるかは分かりません。

動物の死骸だったり、そこには豊富に鉛があるかもしれません。ですので飲まない方が良いと思います。

沢の水は非常にリスクが高い

地下の水

雨などが振りますと、地面に吸収されて、地下に水が溜まります。その水が流れているものを地下水といいます。

地下には様々な層があるため、岩の層、土の層などを経て不純物が濾過(ろか)されます。

濾過とは簡単に言うと、その水の中にふくまれる物を土が吸収してくれることを言います。浄化と表現すると判りやすいかもしれません。

この溜まった水を一般に地下水と言います。

そして地下水が湧き出たものを湧水(ゆうすい)と言います。

よく観光地や神社などでコップが置いてあり、飲んでくださいと言う標識を見かけます。基本的に濾過されていますので安全です。

ただ地層も様々で完全に安全と言い切れるかどうかは別。もし飲みたいならば、最低限加熱消毒をされて下さい。

飲めることが多いようだが、リスクもあるのでオススメしない

水のリスクについて

水には生物的リスク物質的リスクがあります。

ここではそれらを紹介しましょう。

生物的なリスク

水の中には大腸菌、ピロリ菌、寄生虫などが含まれている可能性があります。

主に動物の糞が多い、近くに農地がある、山小屋の近くの湧き水は気をつけて下さい。トイレや排水をそのまま山に流すため、菌やウイルスが混在している可能性があります。

これらは、先ほどの章で述べた「沢の水の危険性」と繋がります。

物質的なリスク

次に紹介するのは有害な物質によるリスクです。このリスクは地表を流れる水、地下水両方に伴います。

土壌の成分由来のリスク

いきなりですが、まずはphの概念から説明しましょう。

phとはドイツ語読みでペーハーと読みます。私はピーエイチ(英語読み)と読んでいますが、そこは読者の皆様のバックボーンにお任せいたします。

phは0から14まであります。0に近ければ酸性、14に近づけば塩基性。真ん中の7あたりを中性といいます。

代表的な酸性の物質は硫酸、塩酸です。どちらも非常に危険です。一般ではあまり見かけることはないでしょう。中性は塩化ナトリウムー食塩などです。塩基性は水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属を含む物質に多いです。水酸化ナトリウムは危険な物質ですが、こちらもあまり見ることはないでしょう。

さて沢の水、地下水などのphはその場の土類の影響を受けますので、酸性なのか塩基性なのかはわかりませんのでここでもリスクが生じます。

何度も釘を刺しますが、個人の判断で湧き水を飲むことは、よほど危険な状況下でない限りは避けた方が良いでしょう。

地質由来のリスク

地質はボーリング調査をしない限り判りません。極端な話ヒ素や水銀が含まれている可能性もあります。そう考えると湧き水はリスクが高いと言えるでしょう。

それでも湧き水を飲みたいならば、既存の地質が記述してある資料をもとにして飲むと良いでしょう。

余談ですが晋?の始皇帝でしたかね。あの人は不老不死の薬だと言われた、水銀を飲んでいたために他界したと聞いた記憶があります。ここは知識ベースのため気にしないで下さい。

危険な水が多い場所

前の章までで水に関する知識は手に入れましたが、実際これらは調査や文献でなければ確実な答えは分かりません。

しかし、非常事態の時などその水が危険な水なのかどうかを自分で見極める時も出てくるでしょう。

この章では危険な水が多い場所について書いていきたいと思います。

川の下流

山の水は上流から下流へと流れます。上流から下流へと流れる際に様々な物質を含んでいきます。

つまり下流へいくほど、水は不純物を含むことになり、上述した危険な物質を多く含むことになります。

このことから考えると、登山で頂上から湧く水はリスクが少ないと言えるでしょう。

火山・温泉付近

火山の近くにある湧き水や温泉は火山の有害物質を豊富に含んでいます。浸かる分では健康に良いかもしれません。

しかし飲むとなると危険な可能性がありますので注意が必要です。

また、火山の水はphが酸性になっている可能性が高いです。phが酸性、アルカリ性の場合、身体どう影響するかはここでは割愛させて頂きます。

 火山、鉱山の近くにある水は端的にいうと飲まないで下さい。命令のようになりますが、アウトドアで健康を崩したら、せっかくの休暇が本末転倒なのでそう記述させて頂きました。

鉱山の近く

鉱山の近くはもちろん危険です。

かつて起きた「足尾銅山鉱毒事件」でも分かるように、鉱山近くの水は汚染されている可能性が非常に高いです。

稼働中の鉱山も旧鉱山も、鉱山が近くにある場合はやめた方がいいでしょう。

トンネル付近

トンネルを掘る際に、ずりとよばれるゴミがでます。これは山を削って穴を開けたときにでた岩などを指します。

つまりトンネル工事は極端な話地質をいじる工事です。

トンネルを掘った際に掘る前にはきれいな湧水だったのに、掘ったあとに急に湧き水の性質が変化して地域住民に影響がでる場合があります。

地質はブラックボックスです。何処もかしこもボウリングできるわけではありません。トンネルを掘る際によからぬ層を掘ってしまい、その不純物が水に混ざり湧き水が変化します。

そのためトンネルを掘る前後に近隣の流水の調査をすることになっているようです。

山小屋・農地の近く

こちらも危険です。前述しましたが、農地や山小屋は排水をそのまま流す可能性があるので動物たちのし尿や糞それに由来する病原菌が混じっている可能性があります。

とくに農地付近ではエキノコックスなどの発生もありうるので十分に注意すべきです。

安全な水が多い場所

続いて安全な水が多い場所を紹介します。とはいえ、なるべく湧き水や沢の水を飲まないことを推奨します。

川の上流付近

先ほど下流に行くほど危険といいましたがその逆で上流付近は安全な場が多いです。

とはいえ、生物的リスクを考えると何とも言えませんが少なくとも下流よりも安全な領域になります。

緊急事態に備え水を採取する際もなるべく上流付近の水を採取することをオススメします。

水質調査済みの湧水

私達が飲む水道水は51項目もの調査をしたものを飲用しています。(水に関する調査51項目/厚生労働省

山の湧き水で水質調査済みと書かれているものは最低でも10項目は調べられています。51項目に対して10項目というと、何だか不安な気もしますね。

ですが、これだけでも何も調査されていない水よりは安全であると理解できます。

緊急事態!山の水を飲まないといけない状況に陥ったら…

さて、ここまで川や地下水はその成分を知らない限りは相当危険だと書かせていただきました。

しかし、やはり入山に水は必須。しかし山水は危険なのでオススメはしない…

ここでは予防と応急処置を兼ねてこういう場合の対処法を説明していきたいと思います。

予防策:行動に合った水を携帯しよう!

まずは予防法ですね。

登山に限らず水は行うアウトドアに合わせて必要な量だけ準備しておきましょう

釣りやキャンプ等、近場に自動販売機があり買いに行ける状況なら安全ですが、特に道中、自動販売機のない登山ではある程度決まった量の水の準備が必要です。

登山中に汗として脱水する量の計算ですが、

脱水量(ml)=(体重)×5×行動時間

であるそうです(参照:登山に必要な水の量と汗の話/finetrack公式

この計算をさらに変換して、詳細な量を計算しているのが以下の式になります。

登山中必要な水分量(ml)=(体重+荷物)×5×行動時間

(参照:YAMAHACKより)

応急処置:煮沸やろ過

水分を持っていき忘れた。または遭難した…しかし山水は危険。さあどうする!!

このような場合、応急処置として山水を飲む方法はあります!!

煮沸する

最悪の事態に陥ったら湧き水を沸騰させましょう。沸騰させることを煮沸(しゃふつ)といいます。

煮沸することにより、大腸菌、ピロリ菌を少なくすることができます。

大体5分から10分煮沸すれば菌は死滅すると言われていますが、鉱物やphに関係するもの硫黄、塩素などは煮沸しても取り除けないため、やはり本当に万が一のときでなければ水は飲まないほうが良いでしょう。

最悪な事態に備えて、バーナーとガス缶は準備しておいた方がいいかもしれません。

ガス缶の選定の知識は、当ブログの記事で紹介していますので参考にしてください。↓↓


ろ過する

煮沸の他にもう一つろ過という方法があります。

これは地下水が綺麗になる原理です。学生の頃に実験でやったかもしれません。

ろ過は水が層を通っていくたびに、層ごとの物質が水の不純物を吸収・阻害し、水をより綺麗にしていくという原理です。

布切れやペットボトル、炭や砂利を持っていけば可能ですが、現実的に考えて不可能です。

この時市販の濾過浄水器を使用すれば、濾過が可能になります。

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