どうも。よゐこパンダです。
本日は擬態について書かせていただきたいと思います。
いきなり擬態?なぜ?となりますがまぁまぁ落ち着いてください。
このブログでは昆虫採集や生物観察も含めたアウトドアブログになりますのでそこはご理解ください。
まあ、自然や生物を知ることはアウトドアを楽しむにおいて非常に有効な事であると思うので、これを機に是非一緒に学んでいきましょう!!
擬態とは?
擬態とは?
生物は過酷な自然環境下の中で生き残るため様々なものに化けたりします。
例えば周りの風景であったり、凶暴な生物であったり様々です。
このように生物があるものに化けることを擬態といいます。
擬態の種類
擬態には大きく標識的擬態と隠蔽的擬態があります。
標識的擬態
自己を目立たせて身を守る方法。ハチの警戒色や、鮮やかな閃光色もこれに含まれます。
隠蔽的擬態
周囲に溶け込む擬態方法。葉っぱにばけたり、木の枝にばけたりし天敵から身を守ります。
擬態についてもっと詳しく!!
では上記で紹介した擬態をもう少し深堀してみましょう!
標識的擬態
制服型擬態(ミュラー型擬態)
標識的擬態とは先に述べたように、自己を目立たせて天敵から身を守る擬態の事をいいます。
ハチのトラロープ柄の警戒色がいい例ではないでしょうか?
ハチは多くの種類が黄色と黒の模様にこだわり自己を守っています。
この警戒色への擬態を特に制服型擬態(ミュラー型擬態)といいいます。
偽物型擬態(ベイツ型擬態)
標識的擬態には他にも種類があります。それがここで述べる偽物型擬態(ベイツ型擬態)です。
例をあげますとトラカミキリのそれが一番わかりやすい偽物型擬態であると思います。
つまり毒のない生物が、毒のある生物に化けるのです。
こうすることにより天敵から身をまもることができます。
このようにトラカミキリの他にもハチに擬態している生物は多くいます。
コスカシバなんかは良い例でしょう。また海外には非常に擬態が上手な蛾もいます。
その名も「ホーネット・モス」。まさに蜂蛾ですね。
隠蔽的擬態
隠蔽型擬態
もっともポピュラーな擬態で、擬態といえばこの隠蔽型擬態を連想する方も多いのではないでしょうか?
この隠蔽型擬態は名前の通り、周囲の環境に化けて、外敵から気づかれないようにするための擬態になります。
ショウリョウバッタが草にばける例や、蛾が木に化けるのが良い例ではないでしょうか?
隠蔽型擬態における自己を守るための色を保護色といいます。
保護色で自己を保護している生物は外敵に見つかったときに鮮やかな閃光色を見せることがあります。
蛾などは閃光色を使う典型といえます。
攻撃型擬態(ペッカム型擬態)
捕食者が被食者を捉える際周囲に同化することを攻撃型擬態(ペッカム型擬態)といいます。
ハナカマキリが花に化ける例や、アリに擬態するアリグモが良い例でしょう。またチョウチンアンコウの魚をおびき寄せるための小道具も攻撃型擬態といえるでしょう。
強い毒を持つ生物は中程度の毒をもつ生物に化ける?
ミュラー型擬態とベイツ型擬態、そしてメルテンス型擬態
先ほど述べたようにミュラー型擬態は制服型擬態とも言い、毒をもつ生物が同じ色に化けるにより相手を回避する擬態です。ハチのトラロープ柄はまさにそれで、この柄をみた動物はハチ全般に近づかなくなります。
またベイツ型擬態は毒を持っていない生物がミュラー型擬態の生物に化け、あたかも毒を持っているように見せかける偽物型擬態のことを言います。
最後にメルテンス型擬態。
この擬態は少々特殊で、強毒の生物が自分よりも弱毒の生物に擬態することをいいます。
ではここで問題です。
なぜ強毒生物は自分より弱い毒の生物に擬態するでしょうか?
少し考えてみてください…
…
…
正解は、強すぎる毒だと捕食者を殺してしまい学習の機会を与えることができないからです。
生物は基本学習する生き物です。(※お前はなぜ学習しないんだとよく言われますがそこはそっとしておいてください。)
つまり強毒すぎると、捕食者は死に学習できず、被食者側の種は何度も狙われることになります。
この時中程度の毒を持つ生物に擬態することで、「自分を食べたら痛い目にあうぞ!」と威嚇し過去に学習した捕食者を回避しているのです。
具体例としては、サンゴヘビがあげられます。強毒のサンゴヘビは自分より微毒のウミヘビに擬態し、外敵から食べられないようにしています。
人間も擬態を使う?
迷彩服
まさに擬態の良き例といえますね。上記の種類でいえば隠蔽型擬態及び攻撃型擬態でしょうか?
このように擬態はサバイバルにおいて非常に役に立ちます。
詐欺
電話口の声やメールで相手をだますのも擬態の一つでしょう。特に高齢者は顔の見えない状況で騙されやすいので注意が必要です。ちなみにこれは攻撃型擬態の一種です。
道具として使用
たびたび紹介するおにやんま君も擬態を用いた道具のひとつです。こちらはベイツ型擬態です。オニヤンマのトラロープ型が他の生物を避けるそうです。
またワームなんかもペッカム擬態を使用した良い例ですね。
まとめ
というわけで擬態について書いていきましたけど理解していただけたでしょうか?
自然遊びにおいて擬態という言葉はよく出てきます。
生物観察時に擬態を知っておくことで、面白さが出ますし、エマージェンシー時には自分が擬態する必要もあるかもしれません。
何が起こるか分からないので是非おぼえときましょう!
さて、この知識系のシリーズは今後展開していくつもりです。
では!
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